あすなろ投資顧問

【 OFFICIAL 】あすなろ投資顧問まとめ

日本株専門店あすなろ投資顧問の株式投資情報まとめブログ

【5/121配信】【初心者にも優しい株式投資】プロが使う、需給を読むポイントを解説ーあすなろ投資顧問

日本株・株式投資専門家集団
あすなろ投資顧問です。

最新動画が公開されました。
テキスト化しておきますので動画と併せてご活用ください。

【2021/5/21 15:00配信】

youtu.be

 儲けの近道は需給を読めば相場が分かる

 株式投資の売買ポイントで以前お伝えしました、株価は最終的には需給で決まる傾向が強く、買いたい投資家が多ければ上がり、売りたい投資家が多ければ下がる可能性が高いということです。

そこで、本日はさらに詳しく、プロが使う、需給を読むポイントを解説していきます。

 【指数、全体編】

●指数イベント
*MSCI入れ替えイベント
MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出する指数。多くの機関投資家や投資信託のベンチマークとして採用されていて、毎年定期的な見直しが5月と11月にあります。
先週この発表があり、除外が29銘柄で新規採用が0となりました。これが日本株全体には約5900億円の売りインパクトなり、先週の急落の一因になったと見られています。

*TOPIX組み入れイベント
東証一部に昇格/直接上場した銘柄は、すべてTOPIXに組み込まれますので、TOPIXに連動するインデックスファンドは、昇格した銘柄を買う必要があります。今月昇格の場合は翌月末に組み入れられるので、組み入れ前に買い、月末に買いが入るので、月末に売るという手法があります。

*日経平均入れ替え
毎年9月に発表、10月に入れ替えられます。
なお、「業績の低下や流動性の低下」または上場廃止や市場変更などで欠如が生じた場合には、臨時入れ替えが行われています。
日経平均連動型ETFを運用している機関投資家のポートフォリオ入れ替えが働くため、日経225採用銘柄には好材料となり、日経225除外銘柄には悪材料となります。

●裁定買い残
「先物売り、現物買い」のポジションを組んで、まだ裁定取引を解消していない現物買いの残高のことです。この裁定買い残が大きく膨らんでいる状態で先物が売り込まれる(逆ザヤ)と、解消売り(現物売り、先物買い)が出て指数が急落しやすいので注意が必要。

●信用残
機関投資家やヘッジファンドは、この需給の偏りを狙って仕掛けてきます。東京・名古屋の二市場の残高をまとめた「二市場信用取引残高」は、毎週第2営業日の17:00頃に更新されます。4/30には3兆3000億円まで膨らみ、2018/6/29(日経平均株価は22300円)以来となりました。


【個別銘柄編】

●信用倍率
制度信用倍率が高いと、半年後までには必ず売りが出てくる玉が多くなる。個別の信用残高の増減も重要な需給の情報。買い残が多い銘柄を狙って、海外投資家が空売りを仕掛けるので注意。

●信用高値絶対期日明け
その銘柄が年初来高値を付けて、半年後に信用買い方の期日が到来した場合は、買い方の投げか現引きのクロスが入って信用需給が好転する場合が多い。

●逆日歩
信用取引で株不足が生じ、証券金融会社が借りてきた品貸し料のことで、逆日歩が付くと空売りのコスト増となり、株価にはプラス材料。

●自社株買い
企業が自社の株を買い戻すことによって需給が良くなり、株価上昇の要因となる。注意点は、PBR1倍超で自社株買いすると1株当たり純資産(BPS)は減少するので(PBRは上昇)、マイナス材料となりやすい。

 

●ファイナンス(資金調達)

*公募増資
株主を募集して新株を割り当てる増資でEPS(一株利益)が薄まるため、希薄化(ダイリューション)し既存株主には不利益。

*売り出し
証券会社が大株主から引き受け、市場で売却するので浮動株が増え、売り要因。
*第三者割当:特定の第三者に新株を発行する増資のこと。メリットは、財務基盤が安定し信用力が上がり、時価より有利な価格で発行されることが多いということ。デメリットは、既存株主にとって希薄化が起こり不利になりやすいことです。

●政策保有株

持ち合い株解消
旧財閥系の系列企業間で株式を持ち合い、敵対的買収の回避や、取引関係強化を目的とした株を「政策保有株」と言います。近年はこの解消が進み、売り需給として意識されます。先週、三井住友トラストは、1兆4000億円の保有をゼロにし、2023年3月末までにまず2500億円分を売ると発表したため、同行の持ち株比率の高い銘柄には注意が必要です。また、今後の他の金融機関の動向も気になるところです。

 

 

あすなろ投資顧問運営